2018年3月23日金曜日

Ghostcrawler氏の一問一答:ゲーム変更編(2)


Greg "Ghostcrawler" Street氏は『Age of Empire』や『World of Warcraft』の開発にデザイナーとして関わった人物で、現在はRiot GamesにてLoLのリードゲームデザイナーを務めています。以下は彼が個人のTumblrで答えている質問の中から、興味深いものをピックアップして翻訳したものになります。

Ghostcrawler氏のTumblr
The Cave of 10,000 Crabs


Q. ロシアからこんにちは! LoLの現在のメタは1-1-2とジャングラーで、最適解のパターンとしてプレイヤーが作り上げたものですよね。素晴らしいと思います。でも、プレイヤー全員がたったひとつの戦略しか使わないというのは、ゲームとして不健全ではありませんか? キュー入り前の画面にロールの選択肢を作ったことで、あなたたち開発者はプレイヤーが創意工夫する道を閉ざしてしまったのではないでしょうか。このシステムでキュー待機時間やゲームについての学習時間が減らせていることについては承知しています。コメントいただけますか?

A. ハロー! 去年ロシアを訪れたときは素晴らしい時間を過ごしました。初めてのロシア旅行でしたが、ぜひまた行きたいですね。

112Jのデザインの問題とは、健全な要素と健全でない要素についての問題です。プレイヤーに特定のレーンやロールを選択させるようにしたチャンピオン選択の変更により、以前起こっていた即ロックや「ミッドorAFK」のような問題を防ぎ、大きなクオリティ・オブ・ライフの改善が達成できました。

しかし、長期視点では私はあなたの意見に賛成で、他の戦略が実行可能でプレイヤーが退屈しないという利点から、112J以外のチーム形態が存在するのはLoLにとって良いことでしょう。

この種の問題はゲーム開発(やベンチャービジネス)といった、前進するためには一旦後退しなければならない場所ではよく起こります。たとえてみるなら、自分がある山の山頂にいて、もっと高い山の山頂に行きたいと思ったら、今いる山頂に登るために通った恐ろしく無秩序に満ちた谷間に引き返さなければ、別の山を登ることはできないということです。

チャンピオン選択を改善できたのはすばらしいことで、もっと多様なチーム構成を作れるようになればもっともっと素晴らしいことでしょうが、さらに困難な挑戦となるでしょう。これがそれをしない理由です。解決方法を見つけるのがさらに難しいということなのです。

チャンピオン選択中にチーム構成を選択できるようにするというのが実現可能な解決法のひとつですが、多くの問題も生じてしまうでしょう――チャンピオン選択にかかる時間を延ばしてしまいませんか? プレイヤーが本当にやりたいことではなく、単に2-3チーム構成を選択してしまうことになりませんか? 112Jをやりたいプレイヤーとやりたくないプレイヤーに分かれてしまいませんか?

1/11/2018(原文


Q. 何年もかけて、LoLはチームとしてプレイするゲームという志向を強めていき、個人のプレイが試合に影響する機会を少なくしていきました。どうしてこうなったのですか?

A. これは専門分野に特化したチャンピオンを増やしてきたために起こったことだと思っています。私たちはカウンタープレイの設計がとても上手くなりましたし、チームプレイがとても重要なプロプレイを可能な限り追求してもきました。

しかし最近はこういったフィードバックを多く聞くようになり、振り返ってみて、そういった意見も正当なものだと考えています。LoLは従来から味方を忘れない範囲のスイートスポットでうまく行くものですが、チームの一員としてしっくり来なかった(もしくは単に悪いチームだった)としても、キャリーして結果に影響を及ぼす能力はいくらかあるはずです。LoLから個人の影響力を取り除きすぎてしまったと私たちは考えており、健全にそれを戻すための方法を検討しています。

3/13/2018(原文


Q. RiotはLoLから一人でプレイする部分を取り去りすぎてしまい、それを戻す術を探っていると話していましたね。どのような方法があると考えていますか? ルーンの再構築を巻き戻し、新規プレイヤーなんてクソ食らえと叫ぶのはいかが? そもそもこんなものを最優先にする必要なんてなかった。LoLは今より昔のほうが良かったんです。

A. 2つのものを混同するつもりはありません。新規プレイヤーのためにルーンを変えたのではないのです。ルーンを変えたのは、多くのプレイヤー(とライアターたち)に大きすぎる労力を要求していた昔のシステムに、興味を持って取り組めない既存プレイヤーのためです(共通ビルドを検索する以上のことができるように)。

ルーンのせいで試合をキャリーできるポテンシャルがなくなってしまうとも思いません。開発に時間のかかるものだと考えましたし、目標にしていた地点を少し通り過ぎてしまっただけでしょう。

一番わかりやすい変更手段は、さまざまな点でスノーボール性を少し高めることで、つまりは敵よりもレベルやゴールドで上回った時に試合に勝つチャンスが増すようになるということです。スノーボール性が高まりすぎるのは好ましくありません。ファーストブラッドや、最初に地盤を固めたチャンピオンが試合を決めてしまうように感じられかねませんから。しかしこれは、チームの力をいくらか個人のものに戻すという点では効果的な方法でしょう。

繰り返しますが、私たちはゲームの根幹を揺るがしかねない大きな課題について話しているわけではありません。チームメイト全体の働きも大事ですが、熟練したプレイヤーが試合の結果に及ぼせる影響量が大きくなるよう、ゲームの方向を少し戻す方法を探りたいと思っているだけなのです。

3/15/2018(原文