2018年3月11日日曜日

Ghostcrawler氏の一問一答:ゲームへの変更編


Greg "Ghostcrawler" Street氏は『Age of Empire』や『World of Warcraft』の開発にデザイナーとして関わった人物で、現在はRiot GamesにてLoLのリードゲームデザイナーを務めています。以下は彼が個人のTumblrで答えている質問の中から、興味深いものをピックアップして翻訳したものになります。

Ghostcrawler氏のTumblr
The Cave of 10,000 Crabs


Q. ライアターというのは、チャンピオンに対する変更が正当だったりバグ修正だったりするとしても、自分のメインチャンピオンへの強化が許されているものなんですか?

A. あるチャンピオンに関して経験豊かなデザイナーが、最適任者だということで変更担当に選ばれることは多いのですが、小さな変更がどれだけはっきりした影響になるのかを理解しているから、そういったデザイナーが担当になるのです。例として、Qの消費マナを少し変えるのがパッと見よりも大きな強化になるとすれば、その変更が序盤の購入アイテム選択を変える要因だということを熟知しているからです。

皆さんの懸念として、私が特定のチャンピオンに思い入れを持つデザイナーかどうかというのがありますが、そういった志向を持ったり、自分自身や仲のいいプレイヤーがメインにしているチャンピオンに有利な変更は行ったりということはしないでしょう。LoLの開発チームのような規模では、それはとても難しいことです。多くの人間が社内でパッチノートの全文に目を通しますし、同僚やマネージャー、チームのトップ、他のリードデザイナーたちから質問が寄せられます。何かあった場合には、マオカイを300試合やってきたという人がマオカイの変更をしているのかどうか、さらなる精査が行われるでしょう。

対照的に、あるチャンピオンを全くプレイしたことのない開発者が、そのチャンピオンのメカニクスやバランスについて細かな差異を把握せずに変更を行うことは許されるのか、というような質問もよく受け取ります。

12/23/2017(原文


Q. 「モルデカイザーのバグは他チャンピオンよりも多い」ということは広く知られています。Riotはどうしてこれを一切直そうとしないんですか?

A. 一般的に、ゲームに存在するバグ全てを取り除くことは実際の目標にはなりません。これはゲーム開発スタジオの多くや、それ以外のソフトウェア開発現場でも同じことです。多大なる不便の原因にはならないが再現は難しい、そんなバグについては、それについての作業は優先度を上げず、デザイナーやエンジニア、QA(品質保証)のみんなは他の作業に取り組むというのが私たちのいつものやり方です。

モルデカイザーのバグを並べ立てた長大なリストについての投稿を多く見かけてきたので、このことをお話しています(他タイトルについてこの種の投稿を見てきました――WoWでもいつもありました)。ここでのプレイヤーの目的というのは、ひどく長ったらしい文書で状況が差し迫ったものだと見せたいとか、困った話なのですが、並べ立てたバグの修正に向けて開発者のやる気を盛り上げたいとか、そういうものだと思います。しかし、バグの量が大きな修正理由になることはありません。バグがプレイヤーに引き起こしている混乱の程度が問題となります。こうは言いますが、バグだらけのモルデカイザーが正しいのだと言いたいわけではありません。断っておくと、モルデカイザーにはアップデート前からバグがあったものの、アップデートを通して彼を全く違うものにしようとしたので、さらなる問題が生じてしまいました。アップデートには真正面から取り組みましたが、できあがったものにはあまり満足していません。アップデート前のモルデカイザーの状態が良かったとも思っていないので、変更を巻き戻すことに価値があるとも思いません。彼が抱える問題(ゲームプレイ、バグ、アート、アイデンティティ)に対処するためには、もっと全体的なアップデートが必要でしょう。いずれ取り組むはずです。

それよりも短期視点では、モルデカイザー(でもどんなチャンピオンでも)に生じているゲームへの影響が最も大きいバグにフォーカスし、そういったものに優先的な対処を行っていきます。

1/11/2018(原文


関連リンク
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